● 2011年10月15日(土)〜10月27日(木)
「伽井丹彌展」
門馬ギャラリー (札幌)
※HP
●10月15日(土)18:00〜 オープニングパーティ
●10月22日(土)19:00〜 アートパフォーマンス「あわい」
ギャラリー・トーク 佐藤友哉(北海道立近代美術館学芸副館長)
●10月27日(木)19:00〜 クロージング・パフォーマンス
伽井丹彌の人形は球体関節人形である。シュルレアリストで球体関節人形を作り続けた作家にベルメールがいるが、伽井丹彌 はその末裔といってよいだろう。しかしそれとはどこかちがっているのが彼女の人形だ。たぶんそのちがいは、人のからだの つくりを極端に異化せず、あたかも人形然として人形を造形しているからなのだろう。つまり、ある意味でこれらの人形たち は生き人形のようにも見えるのだ。
静かにたたずみ、エロティックな視線を投げかけるこれらの人形たち。しかしそれにしても、かれらは一体どこの住人なのだろうか。絵画や彫刻としてこれらの人形が造形されているというならば、そのありかを問うということはないだろう。しかし 彼女の人形にはそう問いたくなってしまうのだ。それはたぶん、あまりに現実の空間に生身をさらけ出しているように見えるからではないか。また作者はこれらの人形たちに限りなく寄り添い、不可分なまでに自己と一体化させてようとしているからなのではないだろうか。
すなわちベルメールの人形が、奇矯なシュルレアリスム絵画から イリュージョンとして生まれたのだとすれば、伽井丹彌の人形はまさに伽井丹彌という生身のからだを引きずりながら、彼女自身から生まれ出てきたものなのだ。わたしと、そうでないわ たし。そしてこの不可分なはざま。それは時空を超えた意識と無意識のはざまといってよいものかもしれない。すなわちここにこそこれらの人形たちは住んでいるのだろう。
そのはざまを人形たちの醸しだす美学にしたがって“あわひ”と 呼んでみたいのだ。この“あわひ”を人形とともに共有してもらう こと。これが今回の眼目なのである。
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佐藤友哉(北海道立近代美術館学芸副館長) |
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